好きなオープニング--勇気ある追跡

 

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いかにもパラマウントらしい!!。

ルシアン・バラードのカメラは冴えるしバーンスタインのスコアもいいな。


僕は中央道で長野方面に向かう時に八ヶ岳が見え始めると、このCDをかける。

 

ロイド・シアターより

この作品では、馬上そびえる193センチの巨体、ドギモ抜くウインチェスター銃を片手撃ち、隻眼の保安官に扮したジョン・ウェインは、そいつは醜くて、強く、そして威厳があった。ジョン・ウェインが愛した言葉通りの雄々しさに、ファンは文句なく圧倒され、これで念願のアカデミー主演男優賞(第42回)に輝いた。ジョン・ウェインは、キム・ダービーとのユーモラスなやりとりの中には、従来の殻を破る枯淡(あっさり)な味わいを発揮し、それにクライマックスでのジョン・ウェイン対4人のも無法者との間に展開する中世の槍試合さながら決闘は実に圧巻と言える。この映画では、ジョン・ウェインは、大酒飲みの役でもあり、酒を飲むシーンが多いが、実生活でも大変な酒豪であり「船を浮かべるほど、日にリットル単位」で飲んでいたそうだが、併し、アルコールが入った状態で仕事をした事は一度もないと言われている。

マティ・ロス役のキム・ダービーは、1947年、カリフォルニア州ロスアンゼルス生まれで、"Bye Bye Birdie"(1963)で映画デビュー、その後TVでの出演が多かったが、22歳の時に本作でマティ・ロス役に抜擢された。監督には、ジョン・フォードハワード・ホークスと並んでジョン・ウェインの資質を最も熟知する男性派の巨匠ヘンリー・ハサウエイが担当し、カメラは、西部劇撮影の第一人者であるルシアン・バラードが担当した。

コロラド大自然の景観が実に素晴らしいく、ロケは、ビショップ・カルフォルニア、キャッスル・ロック・コロラド、デュランゴ・メキシコなどで行われた。フィルム・スコアは、エルマー・バーンスタインが担当しているが、彼の多くの作品は、ジャズを中心に最もアメリカ的なサウンドをクリエイトしているところに特徴があり、スペクタクルも手がけ『大脱走』や『ハワイ』など、それに『荒野の七人』では、メキシコの郷土色も活かした、きらびやかな音色でダイナミックなサウンドには胸が躍るものがあったが、本作『勇気ある追跡』のスコアも、雄大な景観やドラマ進行に素晴らしい効果を挙げ、極め付きと言える。尚、同じ主人公による続編『オレゴン魂』(Rooster Cogburn)(1975)(監督:スチュアート・ミラー、 ジョン・ウェインキャサリン・ヘップバーン出演)が製作されている。

テキサス・レンジャーを演じたグレン・キャンベルは、1936年、アーカンソー州で生まれ、プロ・ミュージシャンを目指し、ロサンジェルスで、ギターのテクニックが認められ、スタジオ・ミュージシャンとなったが、映画のデビュー作は1967の"The Cool Ones"で、本作は、映画出演5本目33歳時の作品。