「恋愛専科」(1962)の予告編がYouTubeにあるとは知らなかった。

 

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1937~2008

 

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1936~2001 

 

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1931~

 観るだけでその場に行った気にさせてくれる、観光映画としては申し分ないD・デイヴィスのロマンス編で、「避暑地の出来事」同様、M・スタイナーの音楽が大いに雰囲気を盛り上げる。母校の名門女子大で教鞭を執っていた女教師プルーデンスは、生徒に禁書“恋愛専科”を薦めたかどで責任を問われ退職、“恋愛修業”にイタリアへ客船でおもむく。心配性の母のジェスチャーを勘違いし、母の友人の息子で古文字研究家のアルバートと有閑紳士ロベルトを混同したプルーデンスはロベルトと仲良くなり、アルバートも同伴で、彼の紹介の侯爵夫人の宿に入る。そこで先住の米国人留学生ドンと意気投合した彼女は、彼と連れだってイタリアの夏のバカンスを大いに楽しむが、彼には腐れ縁の恋人で素人画家のリダがおり、彼の心が未だリダにあると知った彼女は単身帰国の途についたのだったが……。歯の浮くような台詞といかにも“ハーレクィン・ロマンス”的な展開はむしろ楽しいくらいで、冒頭、老女教授たちに颯爽と絶縁を言い渡すS・プレシェットのクールな魅力は作品全体の甘さを適度に引き締める。ブラッツィのプレイボーイも自分のおトシに気づいた賢明な御仁なので、憎まれ役はリダのディキンソンが一手に引き受ける事になるが、これが描き込み不足で、登場シーンの艶やかさも後段に至っては、ただ憎々しいだけになってしまうのは彼女にはお気の毒。そこら辺が玉にキズだが、燭台の誓いや黄金のリキュールといった凝った細部も嬉しいイタリア名所めぐりの旅はなんと言ってもお楽しみ。特にアルペン地方のロケ素晴らしさに圧倒される。“ローマを見て死ね”とは良く言ったもの。主人公が勤めることになる書店の女主人とのやりとりも味がある。allcinemaより

ことわざは「ナポリを見て死ね」が正解!。しっかりせーよ、allcinemaさん。